アジア大会のドローン禁止エリアは、レーダーみたいなやつではっているか?
はい、実際にレーダーや電波探知機を組み合わせた警戒網を張っています。
警察や警備当局は、重要施設や競技会場周辺に対ドローンシステム(C-UAS)を配備しています。SF映画のような単一の巨大レーダーで全てを捉えるわけではなく、性質の異なる複数のセンサーを連動させて監視しています。
可搬型の対ドローン警戒レーダー. 出典: Robin Radar Systems
警戒網の主な仕組み
- 電波探知(RFスキャナー・リモートID受信機) プロポと機体の通信電波(2.4GHz/5.7〜5.8GHz帯など)やリモートID信号をパッシブ受信します。機体のシリアルナンバーや飛行高度、緯度経度だけでなく、操縦者(送信機)のいる現在位置まで数秒で特定します。
- 対ドローン用レーダー(ミリ波・マイクロ波レーダー) 自律飛行や電波を出さない機体に対処するため、電波の反射波で物体を捉える可搬型レーダーを会場周辺や監視車両に設置しています。高速回転するプロペラによる微細な周波数変化(マイクロドップラー)を検知し、鳥とドローンを高精度に見分けます。
- 連動カメラ(光学・熱画像) 電波やレーダーで異常を捉えると、旋回式カメラが自動で対象の方角を向き、機体のサイズや危険物搭載の有無を目視確認します。
侵入を検知した場合の対応
- ジャマー(電波妨害装置)の照射 警察庁が導入している妨害電波発信機を照射し、GNSS(GPS)信号やプロポからの制御信号を遮断します。これにより、機体を強制着陸させるか自動帰還(RTH)へと追い込みます。 一般社団法人DPCA(ドローン撮影クリエイターズ協会)
- 地上部隊の急行 プロポの座標が割れるため、付近で警戒している警察官や機動隊員が操縦者の居場所へ直接向かいます。
2026年7月の小型無人機等飛行禁止法の改正により、大規模国際イベント等の警戒対象エリアは従来の「おおむね300m」から「おおむね1,000m(1km)」へ拡大されました。愛知・名古屋アジア大会でもパロマ瑞穂スタジアム(瑞穂公園陸上競技場)や要人宿泊先などの周囲1km圏内が飛行禁止区域に指定されており、無許可で機体の電源を入れただけでも探知される体制が敷かれています。

